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執筆者の写真Dr. K. Shibata

5/23(木)5/25(土)朝英語の会梅田のテーマ:「医療と倫理」



5月23日(木)7:30AM~5月25日(土)9:30AM~【朝英語の会梅田@KANDAI MeRISE~The Japan Times 紙記事について議論する~】に利用する記事が配信されました。

IPS細胞を利用して人間の膵臓を豚の体で育てるという実験が計画されています。研究チームはこの技術を使い、重い糖尿病の治療法の開発を目指しています。

この記事が掲載されたThe Japan Times紙の紙版は5/14(火)発売。大手書店なら電話予約をすれば通常1週間は取り置き対応が可能です。The New York Times紙と2紙合わせて210円。

政府が人間の細胞を含むAnimal Embryo(動物胚)の生成を許可し、iPS細胞を使って育成する膵臓の実用化実験の申請が始まりました。生命倫理からの慎重意見も多いので、まだ日本では子宮内にある人間の細胞を含む動物の受精卵や遺伝子工学により作られた動物の受精卵の移植実験は認められていません。

しかし、遺伝子工学、ゲノム編集技術を使った生殖は既に技術的に可能で、今後はどのように既存の倫理、リスクを考慮しながら、人類の発展のためにその技術を実用化させるのかという段階に入っています。海外では遺伝子工学を利用した様々な実験が既に始まっており、再生医療の進歩のスピードは我々の想像をはるかに超えているようです。

Designer babies aren’t futuristic. They’re already here. https://www.technologyreview.com/s/612258/are-we-designing-inequality-into-our-genes/

遺伝子工学の研究が進んでいる米国の意識調査では、既に57%の米国人が遺伝子工学により生まれた動物の細胞を利用した臓器移植に賛成です。

そんな中、昨年末に飛び込んできたニュースが、中国で「ゲノム編集ベビー」誕生というものでした。「世界初のゲノム編集赤ちゃん」という見出しで、双子の誕生と別の女性の妊娠を確認したそうです。「中国の調査当局によると賀建奎准教授は倫理審査書類をねつ造していて、厳しい処罰が下されるという」が中国を含む各国で禁止されているゲノム編集の研究成果について「誇りに思う」と話していた、といいます。

中国「世界初のゲノム編集赤ちゃん」双子の誕生と、別の女性の妊娠を確認 https://www.bbc.com/japanese/46955786#

そしてゲノム編集ベビーを誕生させた目的は「遺伝性疾患の治療や予防ではなく、将来的なHIVウイルス(AIDSの原因ウイルス)感染への抵抗力という、生まれつき持っている人が少ない形質を与えようとすること」であると説明しています。

中国で“ゲノム編集ベビー”誕生…挿入欠損変異でその子の将来に何が起きるか不明の懸念 https://biz-journal.jp/2019/01/post_26421.html

教授は大学の倫理委員会に虚偽の申告をして実験に臨みました、しかし、その実験が失敗したとしたら、どうでしょうか?記事にもあるように、実際はその子供が成長するまで、今回の実験の結果を見極めるのは極めて難しいことです。

ますます発展する医療テクノロジーに私たちはなにを望むでしょうか。また、その在り方はどうあるべきなのでしょうか。デザイナーベイビーという言葉が現れ始め、従来の生殖・生命倫理の枠を超えて医療技術が進化しています。5/23(木)5/25(土)朝英語の会梅田のテーマは「医療と倫理」です。


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